自宅Wi-Fiの調子が悪いときに見落としがちなことと解決法

今更な気はするんですが新型コロナウイルスで在宅勤務となった方や、オンライン講義になってご自宅でインターネットを利用する機会の増えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

すると途端にWi-Fiが不安定になった、という方ももしかするといらっしゃるかもしれません。今回は意外と見落としがちな原因とその対策方法をお伝えしようと思います。実は新型コロナウイルスとは別件ながら、私自身の経験をもとに記事を書いています。

 

さて、Wi-Fiの調子が悪い時、真っ先に疑うのは電波強度ですよね?電波が悪い時にルーターの周りにアルミホイルを巻け、なんてデマもあるようですがこちらは逆効果ですのでおやめください。需要あれば記事書きますが既に他の方が検証されてます。

見落としがちなこと、というくらいなので今回取り扱うのは電波ではありません。その電波を飛ばす大元のルーターに原因があるかもしれないのです。そもそもルーターには同時接続台数というものがあります。NTTから貸し出されるPR500MI/KIシリーズですと10台です。同時接続なら10台も使わないって思われるかもしれませんが、これは同時に通信する台数ではなく同時に接続する台数を指します。そもそも無線では0の信号と1の信号が存在します。つまり通信してなくても接続してる間は0の信号が送られ続けるわけです。そのため意外とあっさりこの10台という数字は超えてしまいます。

例えば、4人家族のご家庭を想定してみましょう。まずご家族それぞれのスマートフォンで4台、次にご家族共有のタブレットが1台、そしてプリンターが1台、共有のパソコンが1台、ゲーム機が1台、と想定すればなんとこれだけで8台です。割と一般的(だと勝手に思ってる)構成でもギリギリなことがお分かりいただけるでしょう。これに加えてiPodなどの音楽プレーヤーであったり、2台目以降のタブレットやパソコン、スマホ、他にもスマート家電(AlexaやGoogle Homeなどのアシスタントや冷蔵庫など)などがあればあっという間に10台を超えます。

 

ではどうすればいいか、と言えばルーターに接続する台数を減らすしかありません。まあ、Wi-Fi一々切るようにしても同時接続台数は減らせますが手間ですよね?そこで、数台の端末がルーターから見て1台に見えるように工夫します。コンセントに例えましょう。コンセントの数が足りない時、電源タップ(延長コード)を使いますよね?これと同じことをWiFiでします。ルーターを買い足して元からあるルーターに接続、一部端末を買い足したルーターに接続するのです。あとは元のルーターの接続設定をお使いの端末から削除すれば元のルーターに繋がることは無くなります。

この時、中継機(チューナー)では逆効果です。一見同じものに見えるのですが、全然別のものであり、チューナーはなんとチューナー自身が接続端末となるため接続台数が増えるだけです。イメージとしてはルーターは元々何車線かに分かれているものを1車線にまとめてくれるので元のルーターの部分でまた1車線にまとめられる時もスムーズだが、チューナーはただ並走させるだけで車線の数は変わらないので結局元のルーターで合流するときにスムーズにはいかない、と言うイメージでよろしいかと思います。

メッシュWi-Fiと何が違うのか?と言えばまあ理論的には近いことをやってるっぽいです。メッシュWi-Fi自体概要程度しか知りませんので詳しく説明はしませんが。

 

 

さてここからは少しだけ専門的なお話です。ご自宅でサーバーを立てるなどされる方には注意が必要なのでそれに関しての説明になります。このルーターを追加した際、サブネットが作成されます。アドレスなど細かいものは環境によって変わりますのでアドレス部分は一例であると考えてください。ルーター追加前のサブネットは192.168.1.1/24となっていますが、追加されたルーターは192.168.11.1/24のサブネットを持つようになりました。つまり元のルーターと追加されたルーターでは異なるサブネット(LAN)となることに注意が必要です。当然IPアドレスを手動設定している場合は変更が必要です。これに関してiPhoneIPアドレスを手動設定する際、サブネットマスクが255.255.0.0がデフォルトになる模様です。サブネットマスクの設定を誤ると通信に支障をきたす場合もありますので、他のサイトでも常々言われていることですが、サブネットマスクは255.255.255.0と魔法の言葉のように覚えましょう。

一応追加ルーター側も192.168.1.XXXのアドレスにする手段は存在します。サブネットマスクの数字とネットワーク番号をいじってDHCP払い出し設定をいじれば解決はします。(このサブネットマスクは関連する話を含めて講義1時間分に匹敵する内容となりますので詳細はご自分でお調べください)ただし、そもそもサブネットが違うのとルーターのアドレス自体が動くので、ものすごーーーーーく面倒な割に実用性皆無です。よほどこだわりがない限りはお勧めしません。

早い話がサーバーを立てる端末は元のルーターに直接接続する形を取れば問題は発生しません。その点だけご留意ください。(追加したルーターをブリッジモードにすればサーバーの問題は解決しますがブリッジモードはチューナーとほぼ変わりませんので本末転倒です)